山の象徴である松には 尾長鳥が飾られている。(実は北觀音山には鳩が飾ら れていたのではないかと言う説が濃厚になってきた。)現在北觀音山の松の枝に飾 られている鳥以外に不思議なものを蔵の中で見つけた。木製でしっぽの辺りがブリキだ この古さはどう見ても10年や20年どころじゃ無いが尾長鳥か鳩かと聞かれると鳩かもしれ ない。いやブリキの部分がもっと長かったのがいつの間にか折れたのだろうか?指でつまんでいる方が折り返しがあると言うことは元々この長さなのだ。
 
 拡大してよく見て下さい。
  祇園会 山鉾大鑑(1390頁)より 鳩 真松の左下より二の枝の中程に一羽の鳩を置く、鳩は、木彫約一尺、粗彫にして元は嘴(くちばし)羽毛、足等に彩色を施したものと見られるが、現在は褪緒色(あせた色)の一色となっている。

中略

(間違えの原因) 文献で表れたる最初は宝暦七年刊行の「祇園会細記」である。しかし同書の北観音の條には、「左三ノ枝に尾長鳥有」と記され鳩とは書いていない。かえって南観音山の條に「下より二の枝に白鳩一羽あり」と記されているが明らかに是れは誤って南北を逆に記したものと認められるが、元来が高い松の枝の茂みの中に在る小さい飾物の事とて實物を見ずして文書に有るままを記す例多くその後の刊行物、及び寫本等に於ても北観音を尾長鳥とし、南観音を鳩と記して居るものが多い。しかし現在北観音山には鳩があり、南観音山にはこの鳩と類型の尾長鳥の彫刻物を用いているのであるから確然としている。
    
北觀音山は2014年から右のカラフルな尾長鳥に代わりました。それまでは長い間、左の尾の短い鳥(たぶん鳩)でした。北觀音山を間近でご覧頂く時は必ず右の尾長鳥を探してみて下さい。(注:尾長鶏では無いです尾の長い鳥です)